婦人之友社社屋歴史的建造物調査<区登録有形文化財>

婦人之友社屋は、家庭的な雰囲気を持つ革新的なオフィスビルで、昭和38年(1963)遠藤楽により設計されました。この建物の道を挟んだ北側には、遠藤楽の恩師のフランク・ロイド・ライトと父遠藤新の協働の自由学園明日館があり、また西側には父遠藤新設計の明日館講堂が建っています。この雑司が谷の一角は、婦人之友社と自由学園の創設者である羽仁もと子・吉一が彼らの理想を形にしていった地であり、またライトから続く建築的系譜を見ることができる稀有なところです。
調査は豊島区より依頼を受け、婦人之友社社屋を歴史的建造物として評価する目的で建物の詳細調査、聞き取り調査、文献調査を行いました。これら調査を元に『婦人之友社社屋歴史的建造物調査報告書』をまとめました。

所在地 東京都豊島区西池袋2-20-16
規模 建築面積    699.82㎡ 
延床面積 1,258.47㎡  
階数 地下1階 地上3階
構造 鉄筋コンクリート造  
※増築倉庫部分は木造
屋根 陸屋根一部瓦棒葺 
※増築倉庫部分はコロニアル葺
当初建設年 昭和38年  
昭和45年倉庫増築
業務 調査・報告書作成

玄関 


中庭


会議室  


屋上からの眺め 右手が自由学園明日館
正面奥が明日館講堂