旧近衛文麿別荘(市村記念館)耐震補強等工事<町指定文化財>

市村記念館01

旧近衛文麿別荘(市村記念館)は、大正15年(1926)に近衛文麿が購入した柳井にあった別荘で、昭和8年(1933)に政治学者市村今朝蔵が譲り受けて南原に移築し、一部改修が加えられています。その後、平成8年(1996)に軽井沢町に寄付されて現在地に再度移築されました。
建設年代は大正7年で、住宅会社「あめりか屋」によってたてられたと伝えられています。
今回の工事では耐震補強とともに、移築後の損傷や不具合な場所の修理も合わせて行いました。
また、耐震補強を施す作業の中で窓枠の塗装の下に異なる色が残されていることがわかりました。塗装の遍歴を調査したところ計7回の塗り重ねが確認され、工事前の紫色から復原の時代設定である移築前の南原にあった時代の色の焦茶色に変更しました。

所在地 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2112-21
規模 建築面積 129.21㎡
延べ床面積 234.84㎡
階数 2階
構造 木造
屋根 フランス瓦葺き、銅板葺き
当初建設年 大正7年
業務 設計、工事監理
市村記念館03

工事前の玄関

市村記念館02

工事後の塗装が紫色から焦茶色に変更されました

市村記念館06

ホール

市村記念館05

2階日本間