山本有三記念館改修工事 <市指定文化財>

三鷹市の有形文化財である三鷹市山本有三記念館は、清田龍之助によって、大正15年(1926)に建てられたと推定される地下1階地上2階建ての洋館住宅です。その後、昭和11年(1936)に山本有三が購入して昭和21年(1946)にアメリカ軍に接収されるまで住んでました。戦後は東京都に寄付され、さらに三鷹市に移行されて平成8年(1996)からは「三鷹市山本有三記念館」として現在に至っています。
この建物は、地下と1階が鉄筋コンクリート造で2階が木造の混構造となっており、大きな銅板葺きの屋根とスクラッチタイルの張られた外観は、日本の洋館には珍しいデザインで、大正時代の郊外住宅の特徴を現しています。
今回の工事では耐震補強を行うと共に古写真に倣い、撤去されていた間仕切りや開口部を復原しました。また当初のタイルを復原制作し、張り直しています。

所在地 東京都三鷹市下連雀二丁目12番地27号
規模 建築面積 184.75㎡
延べ床面積 407.20㎡
階数 地下1階 地上2階
構造 1階:鉄筋コンクリート構造一部木造
2階:木造
屋根  銅板葺き
建設年 大正15年(1926)(推定)
業務 設計、工事監理
山本有三記念館02

耐震補強を兼ね復原した間仕切り壁と開口部

書斎に使われていた和室

山本有三記念館04

南面外観

山本有三記念館05

外壁のスクラッチタイルと大谷石